解説(専門記述憲法3,公務員試験,司法試験初心者向き)

試験時間は60分で設定して下さい。
【問題】
表現の自由に対する規制立法が問題となった場合,どのように違憲審査を行うべきかを,職業選択の自由に対する規制立法が問題となった場合と比較しながら論じなさい。(1200字程度)。


(導入)
おおかた,「この問題は,『二重の基準論』を述べれば十分だな。そのうえで,それぞれの自由について,具体的な基準を述べればいいだろう。確か,職業選択の自由は『規制目的二分論』が採用されていたはずだ。表現の自由は,これよりは厳格にするんだったよね。よし,これで,一丁上がりだ。」という思考過程であろう。
また,もう少し内容に踏み込むと,「表現の自由には,自己実現,自己統治の価値があるからその判断は厳格に行うべきである」というキーフレーズ(マジックフレーズ(?))に触れて終わっているものもあるであろう。
 もし,上記思考過程に違和感を覚えないとすれば,少し整理する必要がある。もし違和感を感じた方は,基本を丁寧に押さえている姿勢がうかがえる。どちらにせよ,以下の検討を見て,超重要問題である「二重の基準論」を整理してほしい。
(考察)
1.  そもそも,二重の基準論の誤解として多く見られるのは,「表現の自由は自己実現の価値,自己統治の価値があるから高度の保障を受ける」とするものである。この記述をみると,採点者は,「多分分かっていないだろうな」とがっかりしてしまう。
少し考えてみてほしい,職業の自由も「自己実現の価値」は認められるであろう。そもそも,人権には,何が優先して何が劣後するという順序関係を決めることはできないはずである。
2.  とすれば,「自己実現,自己統治」と述べるだけでは,不十分であることに想いが至るはずである。二重の基準論のポイントを少し考えると,ある人権が侵害された場合,投票箱で是正できるかを1つの指標としているということである。
すなわち,二重の基準論は,投票箱への働き掛けで是正できない精神的自由権は厳格に,是正できる職業の自由などは立法府の裁量を尊重するという理論と考えるべきであろう。
3.  これとの関連で,冒頭の思考過程では,「規制目的二分論」について言及があったが,これは厳密に言うと検討不要であろう。本設問は,審査のあり方として,厳格に行うかそうでないのかまでが聞かれているというべきであるうえ,そもそも,二重の基準論と規制目的二分論は,論理的関連性がない議論である点に注意が必要である。二重の基準論を採用した上で,職業の自由について,目的二分論以外の考え方を取ることは可能である。そうだとすれば,この課題において,「規制目的二分論に触れるのは,無益的な記載といわざるをえない。仮に書くとしても,一言触れるだけにとどめるべきである。これを大展開することは,出題趣旨を理解していないと評価されかねない。

以下のリンクから,私お勧めの書籍を購入できます。
↓  ↓  ↓  ↓
http://astore.amazon.co.jp/takadayasuyuki-22

FC2 Blog Ranking

にほんブログ村 司法試験

にほんブログ村 公務員系資格(公務員試験)

人気ブログランキングへ
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Author:やすだたかゆき

Amazonプライム
カテゴリ
メールフォーム
ご質問,お問い合わせはこちらから

名前:
メール:
件名:
本文:

オススメ
にほんブログ村ランキング
もう少しでランキング一位です。下記ボタンから投票下さいますよう宜しくお願い申し上げます。
最新記事
カレンダー
12 | 2018/01 | 02
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
カウンター
月別アーカイブ
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
最新コメント
最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
ツイッター
リンク
QRコード
QR
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
学校・教育
498位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
塾・予備校
62位
アクセスランキングを見る>>