国家総合職記述対策(平成22年度法律区分)

国家総合職法律区分平成22年度
(問い)
 ある宗教団体のメンバーであるAは,私鉄の駅前広場(同私鉄の所有地である。)で所属する団体の会員を勧誘するビラを通行人に配布していた。駅員からは,通行人の迷惑となるのでビラの配布をやめるように言われたが,なお配布を続けていたところ,たまたま通りかかった警察官によって,鉄道営業法第35条及び刑法第130条違反の現行犯の疑いで逮捕され,その後,これらの容疑で起訴された。この駅前広場では,商業目的のビラや国会議員を擁する政党の支持を呼びかけるビラは,日常的に配布されていた。
 あなたがAの弁護人だとして,あなたはAのためにどのような憲法論を展開すべきか。Aが私鉄の駅構内でビラ配布をしていた場合と比較しながら,論じなさい。
(参照資料)
鉄道営業法第35条,刑法130条省略

 この問題を検討するに際し,まず,何条が問題となるかを考えてほしい。この点に関して,あるブログでは,「14条」を問題としているものがあった(そもそも,このようなブログを見たことが,この問題の答案例を作成しよう考えた原因である)。
 しかし,この手の事例で「14条」が問題となるのであれば,人権問題の大半は14条の問題になってしまう。というのも,例えば,ある営業は許可制であるが,別の営業は許可制を敷いていないとする。そうすると,許可制を敷いている営業をしようとしている者は,別の営業を使用とする者に比べて不利益を被っている。この点のみを捉えると,営業種別による区別が行われており,14条の問題となるともいえそうである。
 しかし,憲法上の「権利」を述べるという観点からすると,14条は最後の最後に検討すべきである。直接的に定めている条文があるのであれば,そちらを先に検討すべきであろう。14条は,いわば一般的な規定であり,具体的な規定があるのであれば,そちらで土俵が設定されるべきである。このことは、民法の信義則ないし権利の濫用は,他の手段がない場合に主張されるのと同様である。そうでなければ,ありとあらゆる場合に一般条項の性質を有する14条が問題となるとすれば,保障の程度が下がる危険性がある。このようなことを避けるためにも,最後の切り札として,14条は捉えるべきであろう。誤解を恐れずにいえば,14条を出すのは,他の人権条項では,権利性を認めるのが困難である場合に限られるべきである。
 以上を踏まえて,本問をもう一度検討してほしい。
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